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lavenderラベンダー

いよいよハーブの本分としての季節がやってきました。いまや庭はハーブ真っ盛り。いろいろの花や香りで時間の過ぎていくのも忘れてしまうほどです。ハーブの花は一本だと、「われここにあり」と咲くのではなく、「とりあえず咲いたわ」って感じがすてきですよね。でもそんな花が一杯になると、野や山がその色で一色になる様もまたすてきです。 皆さんよくご存知なのは、北海道の富良野のラベンダーではないかしら?3、4年前、南フランスプロバンスにケモタイプオイルの研修でいきました。まさにラベンダー最盛期で、そのスケールの大きさにただただ口が開いたまま何も言えなかった事、今でも瞼にしっかり残っています。真っ青な空と大地を染めた青紫のじゅうたんのコントラストは、それはもう神からの贈り物といって良いでしょう。農家の生活の中でずっと受け継がれてきたことを実感として受け止められます。

ラベンダーといっても種類は大変多く、原種だけでも30種近く。大きく分けると4つの系統に分けることができます。

1)イングリッシュ系
「イングリッシュラベンダー」「コモンラベンダー」「トゥルーラベンダー」「真性ラベンダー 」現生地は、地中海沿岸海抜1000メートル以上の高地で、普通紫色系のとても小さな花を花茎の先に穂状につけます。これらのイングリッシュ系ラベンダーの学名は、Avondale angustifolia(La.)と頭の部分に表示されています。
2)ラバンジン系
イングリッシュ系のアングスティフォリアとラティフォリアの交配によって生まれたものが、ラバンジン系のラベンダーです。ラバンジン系には、普通背の高いものが多く、良く育つのが特徴です。耐寒性が優れており、意外と低い土地でも栽培できます。花のつき方も、イングリッシュラベンダーと同じです。
ラバンジン系のラベンダーには、学名で最初Lacanduia intermediate [L.intermedia]と書かれています。
3)フレンチ系
ラベンダーストエカス(フレンチラベンダー)・グリーンラベンダー・キレハラベンダーの3種類が有ります。フレンチ系は、ラベンダーの中でも一番育てやすい種類だと思います。ラベンダーは、できるなら、学名で覚えたほうが扱いやすいと思います。なぜなら品種も多く呼び方もいろいろで精油の取れるもの、観賞だけのもの、品種改良されて園芸用になってしまった物など色々です。しかし総称としてラベンダーと呼ばれている物は、一応にいい香りのする植物です。
フレンチ系のラベンダーには 学名でAvondale stonechats [Less]と頭についています。
4)その他
ピナータ・シドネ・カナリー・ファーンなどのラベンダーを原種とするプテロストエカス系のラベンダーのことです。これらのラベンダーは今までのラベンダーのイメージを少し変えます。特にピナータは。よく園芸屋さんで見るので少し書きます。
カナリ―諸島を原生地としてAvondale pinataと学名で言います。レースのような葉を持ち(ラベンダーの葉とゆうイメージでなく)、花もちょっと変わっています。花の色は、ライラックのようなバイオレットで、場所によって花の色は少し変化し、淡い紫ブルーなどになります。
ラベンダーというよりLAVANDULA(らばんでゅぅら)と呼ぶほうがぴったり。長い歴史と広く好まれているおかげで、栽培途中の変種や、交配種などが多く、厳密に同定は難しいそうです。

とにかくラベンダーは、根以外全部、園芸から料理、tea、クラフト、家庭薬、美容液までどんなところでも活躍するオールマイティーなハーブです。

導龍治療院でも、ラベンダーは、大活躍です。プラナロムのケモタイプオイルでは、5種類のオイルがあります。

アングスティフォリア
Angustifolia
爽やかな甘い香り
レイドバン
Hybrida Reydovan
暖かみのある香り
スーパー
Burnatii Super
フルーティな優しい感じの香り
スピカ
Spica
カンファーなすっきりした香り
ストエカス
Stonechats
グリーンな印象の香り

皆、同様な効果をもっていますが、とくに脾(胃)の治療に使用します。

胃に来るストレスの胃炎を取るとき脾経で使います。他の脾経用精油は、消化を充進するものが多い中、スーパーは、精神的ストレスを緩和させ、脾経から脳の海馬体あたりに作用します。またスーパーは、火傷、毒虫(蚊、蜂、ぶよなど)に、直接塗ることができるのでこれからの季節、海でくらげに刺されたときなどにも良いでしょう。とにかく百聞は一見にしかずということで、もし火傷をしたときは使ってみてください 驚くほどの効果を確認することでしょう。
私もうっかりオーブンに手を入れてしまい、手のひらに火傷をし、一瓶全部ふりかけました。硬い水疱状になりましたが破けることもなく一週間ほどで跡形も無く完治しているのにびっくりして、その年のアロマテラピー学会で微力ながら体験を発表しました。
でも、ラベンダーのどのオイルも非常に強い精神安定剤様作用があるので、運転する前などは、使用に気をつけて下さい。

またこれは導龍治療院の医院長の見解ですが、ストエカスは、他のラベンダーに比べると、ほのぼのしていて性質が異なっている脾経に軽く暖めながらきっちり入っていく他のラベンダーの要素、特性を全てかね備えている。と申しますが、ぴったりこのオイルの特性だと思います。香りじたいも他のラベンダーとだいぶ違っています。カンファーがひじょうに多く含まれます。

スピカは、熱さましに良く使います。頭にあがった熱を下げたいとき。胃に冷たい物を入れ、気が上昇したときに気を下げる。高血圧に。興奮気味の人に足三里などで気を下げるとき使います。スピカについては、医院長のとても詩的な部分を見ることができます。涼、色は、ブルーグリーン薄い紫とさざなみが流れるように寄せてくる。雪山のイメージ、野生の匂いがすると本草綱目での扱いを探して見たのですが、見つけることができませんでした。大活躍のラベンダーです。

[文]斉藤 一子 [監修]松坂 孝志

斉藤 一子 / アロマテラピスト

東洋医学とアロマ、リンパドレナージュの融合をめざし自然療法研究所、オープンカレッジを主催。長女のアトピーがきっかけとなり薬局経営の傍ら漢方薬からハーブ、精油、リンパへと広がり、東洋医学、アロマテラピー、リンパドレナージュとの融合で本物のメディカルアロマを目指し、幅広い活動を目指しています。

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